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名前と別名
メリーさん
リカちゃん

話の内容
ある家族がいました。両親は共働きで、夜も女の子が一人でいることが多いうちです。
ある日家族は引越しをしました。
その時、女の子は大切にしていた人形をなくしてしまいました。
それから数年たったある夜、女の子が一人で両親の帰りを待っているとき、家の電話が鳴りました。
電話に出ると
「わたし メリーさん いま えきに いるの」
と言って切られます。
そのすぐあとまた電話がなります。
「わたし メリーさん いま ○○の こうさてんに いるの」
と言ってまたすぐ切られますが、そのすぐあとさらに電話がなります。
「わたし メリーさん いま ××の まえに いるの」
とこれを繰り返しながら徐々に女の子家まで近づいてきます・
当時はまだ携帯電話どころかナンバーディスプレイも普及していない時代です。
そのため、どのように電話しているのかわからない恐怖はかなりのものです。
そうしているうちに
「わたし メリーさん いま マンションの いりぐちに いるの」
「わたし メリーさん いま 2かいに いるの」
「わたし メリーさん いま 3がいに いるの」
「わたし メリーさん いま あなたの げんかんの まえに いるの」
ここまで来て電話も鳴らなくなりドアが開く気配もなく安心しました。
すると急に今度は電話ではなく背後から
「わたし メリーさん いま あなたの うしろに いるの」

解説妖怪カテゴリー

この話は、都市伝説として語られている話です。
だんだん、迫ってくる恐怖を楽しむ話で、従来の怪談では、怪異や妖怪が訪ねてくることはあってもこの話のように少しずつ迫ってくるというものはありません。
そういった意味では新しいタイプの話です。
カテゴリーとしては、恐怖を楽しんでいることから、「娯楽の妖怪」に属します。

正体

正体は話の冒頭で登場した引越しでなくしてしまった人形です。
そのため、既存の妖怪に当てはめると古くなった器物に魂が宿って生まれると言われている「付喪神(九十九神)」に分類されます。
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類話

メリーさんは日本固有の話と思いきや実は遠く離れたヨーロッパに類話があります。
19世紀のチロル地方(イタリアとオーストリアにまたがるアルプス山脈の東部)で、魔女に届けるはずのケーキを食べてしまった女の子ところに、その晩、「いま、行くぞ」という声が聞こえてきました。その声はしだいに大きくなってきて、最後は「いま、おまえのベッドの横」といって、魔女は女の子に襲い掛かった。
という類話があります。

まとめ
・だんだん、近づいてくる
・最後は真後ろに来るが話はそこで終わる
・正体は付喪神(九十九神)
・ヨーロッパに類話がある

みなさんは、なくしたものはありませんか?
帰ってくるかもしれませんね。
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