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信仰に関係する妖怪

庚申信仰(こうしんしんこう)に関わっている妖怪で三尸の虫(さんしのむし)と同様な扱いです。

どんなことをする
庚申の夜に現れる鬼です。
鳥山石燕の『図画百鬼夜行』では、家屋の屋根の上から様子を窺いる様子が描かれており、解説文はありません。
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水木しげるの『水木しげる妖怪画集』では、屋根から家の様子を窺う覗き魔として描かれています。
しかし、各地に残る説話では三尸の虫と同じであったり、庚申の夜に早く寝ると災いをもたらす鬼などと言われています。

対処法

庚申待では、「ショウケラはわたとてまたか我宿へねぬぞねたかぞねぬば」と呪文を唱えるといいと言われており、三尸の虫と同様、人に害をもたらすものとして扱われています。

事例
山形県
むかし庚申講にやっていたら※1六部姿の人が来た。六部は泊めてもらい、講にも出席した。お礼に一同を招き次の庚申日に御馳走をした。なかの一人が酒を飲まず、台所に三尺足らずの小さな人を見た。※2直垂(ひたたれ)をきて料理をしていたショケラである。驚いて逃げたが、夜が明けるとみなは庚申さんの塔婆の前に正座していた。ショケラが料理していたのはクケツの貝であり、食べると長生きするといわれている
簡単に言えば、「庚申講の時に泊めてあげた人が一同を家に招いて御馳走をしましたが、一人だけ下戸がいて台所を覗くとショケラがいてクケツの貝を料理していました。怖くて下戸は逃げ出してしまったので、その下戸だけ食べると長生きするというクケツの貝を食べられなかった」という話です。

※1 六部とは、六十六部の略です。六十六部とは、全国六十六か所の霊場に一部ずつ納めて回るために書写した、六十六部法華経を納めるために全国行脚する人のことです
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※2 直垂(ひたたれ)は、日本の装束の一つで、主に武家社会で用いられた男性用衣服です。
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近年の扱い

庚申の夜に現れたり、屋根から室内を覗いたり、長生きする料理を作ったり、とあまり害があるように思えなかったしょうけらですが、近年では、屋根の上で踊る人影として表される、それを見た人へ危害を加える存在として描かれています。
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ジャンプコミックス『地獄先生ぬ~べ~』より

まとめ
・屋根から覗いてくる
・お料理上手
・近年はトラウマ級の怖さ

みなさんのお家の屋根は大丈夫ですか?



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