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学習者が混乱しやすい文型の一つ
授受表現は学習者が混乱しやすい学習区分の1つで「みんなの日本語」では初級1では単純な物の授受を「あげます」「もらいます」のみで学習し、その後初級2にて行動の授受も含む形で「あげます」「もらいます」「くれます」を学習します。「あげます」「もらいます」のみならそこまで難しくはありませんが、そこに「くれます」が増えることで学習者は大パニックになってしまいます。
違い
では、「もらいます」と「くれます」の区別をどのように判断すればいいかの基準についてお話していきます。
①「もらいます」→「欲しい」や「ください」などの発話によって要求した結果、相手が物をあげた
り、行動を起こした場合、「~をもらいました」となる。
②「くれます」→「欲しい」や「ください」といった要求をせずに、状態等から察して物をあげたり、
行動を起こした場合、「~をくれました」となる。
また、「ウチ」の関係にしか適用されない。
③感謝の度合い→状態から察したり、身内のためにしてくれたりした場合に使う「くれます」のほう
が、要求によって行動を起こす「もらいます」よりも感謝の度合いは高くなる。
「くれます」>「もらいます」
導入例
T:あれ?ペンがありません。
S1さん、ペンがほしいです。ください。
S1:はい、どうぞ
T:ありがとうございます。
わたしはS1さんにペンをもらいました。
T:あれ?ペンがありません。
え~とペンは・・・(探したり、困ったジェスチャーをする)
S1:はい、どうぞ
T:ありがとうございます。
S1さんがわたしにペンをくれました。
T:「もらいます」と「くれます」違いますね。何が違いますか?
S:(考える)/わかりません
T:もう一度します。よくみてください。
T:あれ?ペンがありません。
S1さん、ペンがほしいです。ください。(最初より強調して言う)
S1:はい、どうぞ
T:ありがとうございます。
わたしはS1さんにペンをもらいました。
T:あれ?ペンがありません。
え~とペンは・・・(探したり、困ったジェスチャーをする)
S1:はい、どうぞ
T:ありがとうございます。
S1さんがわたしにペンをくれました。
T:みなさん、どうですか?
S:(勘のいいS数人は気づく)ほしいです。いいません。(誰も気づかなければもう一度ゆっくりするか、説明に入るかはクラスやSの状態によって決定します。)
T:そうです。「もらいました」は、わたしがS1さんに「ペンがほしい」と言いましたから、S1さんはペンをあげました。
「くれました」は、わたしは、「ペンが欲しい」と言いませんでした。でも、S1さんは親切ですから、わたしにペンをあげました。
(文型のリピート)
(板書)
わたしはS1さんにペンをもらいました。
S1さんが(わたしに)ペンをくれました。
(上記板書時に、「くれました」の(わたしに)は言わなくてもよいことを説明します。)
T:「くれました」はわたしは「ほしいです」と言いません。とても親切ですから、ここの(自身の胸を示す等で「気持」を表します。)「ありがとう」は強いです。
(板書「もらいました」の主語を示し)「もらいました」は「わたし」いいです。「S2さん」いいです。「父、母」いいです。
でも、(板書「くれました」の受けてを示し)「くれました」は「わたし」と「わたしの~」です。「私の子ども」いいです。「私の先生」いいです。「私の友達」いいです。でも「S2さん」はダメです。
(以下、代入等の練習、定着の確認に続きます。)
授受行為は日常生活においてよく使う語なので、判別方法を覚えてより自然な日本語を話せるようになることを目標にがんばりましょう。
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